木曽川はダムから離れると河原には大きな石がごろごろころがっていて、独特の渓谷美を車窓から堪能できる。この情景とダム付近の湖のような風景とが繰り返される。倉本を通過してしばらくすると、珍しく女性の声による録音された放送が流れる。小さなトンネルを抜けたら左手下に注目するようにとの案内だ。木曽川随一の景勝地「寝覚の床」である。こんな山中の河原で、浦島太郎が竜宮城から戻ってきて玉手箱をあけたという伝説は不自然な気がするが、絶景には違いない。たまたま日が当たる側でカーテンを閉めていた乗客も多かったが、わざわざあけて見る人もいる。一方では、話に夢中で無視するグループもいた。それにしても、近くの年配の女性四人組の賑やかなことといったらない。名古屋出発以来、ほとんどノンストップで喋りまくっており、少々耳障りだ。JRもグループ客用の個室とか「禁話車」を設けてはどうだろうか?冗談ではなく、ドイツ鉄道のICEには禁煙車・喫煙車のように、携帯電話使用可能車と並んで携帯電話迷惑対策として「禁話車」ならぬ「静寂車両」が用意されているのだ。多様な目的の乗客にきめ細かく対応することは今後必要であろう。